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「カエルを食べてしまえ!」
ブライアン・トレーシー 著 門田美鈴 訳
ダイヤモンド社
この本がもし本当にカエルの食べ方を教えているとしたら……。
「もし2匹のカエルを食べなければならないなら、醜いほうから食べよ」と指導する。あんまり大きくて一気に食べることがむずかしそうなカエルは、「一口ずつ食べればいい」という。
そこまでしてなぜカエルを食べなければならないか。この本はもちろんカエルの食べ方を指南しているわけではない。
著者はカリフォルニアを拠点に活躍する経営コンサルタントである。さまざまな経験を積んで自力で道を開いた億万長者のようだ。彼がその成功の秘訣を伝えるときに引き合いに出す言葉が、
Eat that frog! カエルを食べてしまえ!
この場合の「カエル」とは、「一番大きく重要なこと」で、彼は人が何かを成し遂げたいと思ったときの仕事のしかたとして、まず何よりも「カエル」を食べてしまうことの大切さを強調する。つまり、人はついついどうでもいいことから先にやってものごとを進めず、結果失敗していることが多いことへの苦言として「カエル」を持ち出している。同書では自分にとっての「カエル」を見極めることの重要さも説く。
タイトルだけ見ると特にカエル好きは「なんてヒドイことを」と思ってしまうが、同書を読んでからは日々「カエルを食べてしまったかどうか」を意識するようになる。
そもそもカエルは生態系ピラミッドの中間に位置づけられ、トビやサギなど大きな鳥やヘビから食べられる存在である。そんなカエルの犠牲精神(?!)が人間のビジネス社会でも活かされているかと思うと、つくづくありがたい存在だと思う。

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