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カエルタイムズ2014年号 南米にカエルの旅報告

ネコガエルの故郷、パラグアイを訪ねて

(2014/6/4発行)

今年の3月に「ニャー」と鳴くネコガエルの故郷であるパラグアイへ出かけてきました。パラグアイには80種類ほどのカエルが知られています。実はこの国にニャーと鳴くカエルは2種類います。ネコガエルPhysalaemus albonotatus とコープネコゴエガエルPhysalaemus biligonigerusです。この2種が同所的に生息する地域もあるのですが、基本的には前者は亜熱帯気候に、後者はチャコ地方という乾燥地帯に住んでいます。
私が出かけた地域はアルゼンチン、ブラジル、パラグアイの三国間国境の街、シウダー・デル・エステの郊外(近くにはかの有名なイグアスの滝があります)と、ボリビア、アルゼンチン、パラグアイにまたがるチャコ地方です。チャコ地方は乾燥地帯でほとんど雨が降りません。丁度、私が訪問した時期は久しぶりにまとまった雨が降りました。すると、道(もちろん舗装されていない)が石けん状になり、ヌルヌルで歩くのもままならないほどです。車はまるで遊園地のコーヒーカップのようにクルクルと回り、真っ直ぐ進むこともできません。今回はラリー仕様車で行ったのでよかったのですが、ウインチの付いてない車で路肩に突っ込むと脱出不能となります。現地の方が言うにはたまに遭難する人がいるそうです。このように大変な思いをしましたが、久しぶりの雨に一斉にカエルが鳴いていました。愛好家には有名なソバージュネコメアマガエルも樹上で「ゴッ、ゴッ、ゴッ」と鳴いていましたし、ネコガエル、ネコゴエガエルアベコベガエル、サメハダヒキガエル、クランウエルツノガエルなども大合唱です。カエル好きには至福の時でしたが、ここは地元でも有名な蚊の宝庫です。さらにはダニが山のようにいる地域で、かなり刺され、帰国して一月経っても未だ苦しんでいます。楽しいことがあれば辛いこともある、人生の縮図のような出張でした。

三谷伸也(鳥羽水族館)

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